2016-07-24
今回は着物を染めた時点で出来てしまった難の直しです。
場所は上前の身頃と衽の合口部分です。
白いぼかしの部分が、かなりズレてしまってます。
ぼかしで引き染めする場合はあらかじめ印を付けてズレの無い様に染めるのですが
中にはこの様な事案も出て来る事があります。
そこで我々の様な染色補正士の出番が来る訳です。
今回は一番ズレている真ん中の部分のみのご依頼です。
まずは白い部分を太くして無理やりつなげてしまいます。
太くつなげたら後はその周りに地色を入れていき、つながりが良くなる様に修正します。
集中して作業していたので途中経過の写真を撮り忘れてしまいました。
説明だけでは少し分かりにくいかも知れませんね・・・
仕上りです。大きくズレていたぼかしをつなげる事が出来ました。
真ん中がつながる事によって上下のぼかしの微妙なズレが気になってしまうかも知れませが
そこまでは手をかけなくてよいとのお客様のご指示事がありました。
染め屋さんがどんどん反物を染めていた時はこういった仕事も沢山ありました。
しかし、染めても売れるかどうかわからない現状では必然的にこのような仕事も無くなってきます。
この手の仕事が少なくなったとしても技術は決して失ってはいけない!と思っています。
この世に着物が存在する限りは腕を錆びつかせぬよう 私も精進の日々です。
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