2019-07-01
『 上前衽にシミを付けて慌ててご自身で触ってしまい跡が付いてしまった 』
というご依頼です。
輪シミがしっかり入ってますね。
2枚目ですが、角度をつけて輪シミ部分を見てみると白けて見えます。
これは触ってしまった事により生地が毛羽立ち
擦れキズになってしまっている状態です。
真上から見てもわからず角度をつけると白っぽく見えるのが擦れキズの特徴です。
まずはシミを落とします。
シミを落としたら次は擦れキズを目立たなくしていきます。
生地の毛羽立ちを特殊な糊でおさえ、
それでも残る場合は糊を混ぜた染料で白けている生地の上っ面だけ色を入れていきます。
今回は色を入れる作業までしてあります。
仕上がりを角度をつけて見ると白けが殆どわからなくなっているのが確認していただけると思います。
着物の生地はとてもデリケートです。摩擦には特に弱いです。
特に生地が少しでも湿っている状態では一段と摩擦に弱くなってしまいます。
シミを付けてしまった時は慌てずに吸水性の高いハンカチなどで軽く押さえる程度に留めておいて下さい。
決して擦ったり叩いたりしないで下さい。
一度擦れキズになってしまうと二度と元には戻りません。
正しい応急処置で持ち込んでいただければ生地を傷めること無く綺麗にシミを落とす事が出来ます。
慌てず擦らない叩かないを頭の片隅に置いていただき、万が一の時にお役立てください。
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愛知県名古屋市 【 全国対応 】 の着物染み抜き専門店、おおつき工芸です。
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