着物の染み抜きおおつき工芸

おおつき日記

2016-10-22

アイロンで焦がしてしまった帯

アイロンだとすぐわかるくらい、かなりくっきりとアイロン跡が付いてしまってます。

今回は   アイロンで焦がしてしまった跡を直す工程をご説明しますね。


この様に生地を焦がしてしまったら諦めてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか?

ですが少々の焦げならかなり目立たなく出来ます!

今回は    直るか直らないか    のギリギリのラインまで焦げてしまっていました。

出来る限り目立たなく精一杯頑張ります!   という事でお引き受けさせて頂きました。


仕上りです。    ほとんど目立たなく仕上げる事が出来ました。

基本的に焦げ直しも黄変抜きと同じ様に漂白して色を入れて周りと馴染ませます。

焦げたという事は 生地自体も傷めてしまっているので  

 「直す」 というよりも、馴染ませ目立たなくする、という表現が合っているかもしれません。

アイロンがけは 簡単な様で奥が深いです。

 特に正絹はとてもデリケートですので少しの油断であっという間に焦げてしまいます。

『 ご家庭でのアイロンがけは、手拭いなど当て布をした上から! 』 

ちょっと面倒臭いかもしれませんが ぜひ  当て布でアイロン   をオススメします。

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愛知県名古屋市 【全国対応】 の着物染み抜き専門店、おおつき工芸です。

最初から最後まで 染色補正士の職人が お着物の状態に合わせた 丁寧な修復をさせて頂きます。

他店で 「直らない」 と言われたもの、古いしみや変色も 諦めずにお気軽にご相談ください。

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2016-10-15

シミは絶対にこすらない!!!

「  シミを付けた時に慌てておしぼりで触ってしまったのでシミ抜きしてください  」
そうお客様からお聞きしてお預かりしました。 

 

黒っぽくシミが付いていますが、中央よりやや右上の所が少し白けて見えますね?

そこが触ってしまった箇所です。 生地を傷めてしまうとこの様に白けてしまいます。

 

 先ほどの箇所を生地に角度を付けて見てみると、繊維が傷つき毛羽立ってるのがよくわかると思います。

摩擦により完全に修復出来ないキズになってしまってます。 こうなってしまうと元通りにはなりません。

シミ汚れを取り除いた後に糊気で生地の毛羽立ちをなるべく抑え、さらに糊気を混ぜた染料で白けを目立たなくします。

 

仕上りです。 真上から見るとほとんど目立たなくなりました。

『 シミが付いてしまった時は絶対にこすらない事! 』  鉄則ですので是非覚えておいて下さい!

万が一に備えてガーゼ素材のハンカチの常備をオススメします。

シミを付けてしまった時にガーゼハンカチを軽く添えます。 コツとしては 『 押さえつけない、こすらない 』   です。

 押さえつけてしまうと繊維の奥まで汚れが染み込んでしまいます。こすると摩擦力で生地が白けてキズとなってしまいます。

着物に付着したシミをハンカチに吸い取らせるイメージです。それをハンカチに汚れがうつらなくなるまで繰り返します。

応急処置としてはそれだけです。ガーゼのハンカチは吸水性に優れいるので応急処置に適してます。

後は我々のようなプロにお任せいただければ跡形なく仕上げます。

こすったり叩いたりすればその場では目立たなく出来ます・・・が、所詮はその場限りです。

かえって落ちにくくなったり傷つけてしまったりと最終的に綺麗に仕上げる事が困難となるケースが多くなります。

シミを付けてしまうと慌ててしまう気持ちはよくわかります。

ですが今回の様に間違った対応をしてしまうと生地を傷めてしまい取り返しがつかなくなってしまいます。

万が一の時は慌てずに適切な応急処置を実践してみて下さい。

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2016-10-09

留袖の袖口の変色

何度か着用したのでお手入れを、という事でお預かりしました。

(  普段着る着物と違って結婚式で着る留袖なので、何度か…は長い時間の中の何度かだと思います。  )

全体にチェクして必要な場所を適切に処理していきます。


画像は袖口です。

ぱっと見は 皮脂汚れに見えますが、地色が褪色してしまってます。

繰り返しのご着用で付着した汚れが、時間経過で褪色を進行させてしまった原因だと考えられます。

汚れをしっかり洗い落とした後、黒色を入れて元の地色に戻します。


仕上りです。

袖口は着用すると必ず直接肌に触れる場所です。

という事は     『  必ず汚れが付着する場所!』    になります。

袖口は見た目に汚れが確認出来なくても洗った方がいい、個人的にそう思ってます。

肉眼で見えない汚れが付着している可能性があるためです。

「  変色しても直ればいい  」  ・・・      それは違います。

汚れを残さず変色させない!  それが着物にとって一番良い事だと思います。 


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