着物の染み抜きおおつき工芸

おおつき日記

2016-02-20

白い大島紬の黄変

仕立て上りの着物を解いて洗い張りしてある品物をお預かりしました。

 

この部分は着用すると脇にくる所ですが汗で変色してます。

こうなってしまうと何回洗っても薄くなる事はありません。

部分的に漂白していきます。 

 漂白しました。かなり薄くなりましたが輪ジミがまだ黄色く気になります。

漂白を繰り返す事は生地に相当なダメージを与えてしまいます。

それは回避したいので後は色でごまかす事にします。

残ったシミと同じ色を調合し、シミの周りにぼかしながら色を入れていきます。

ぼかしながら色を入れるというのは分かりずらいかもしれませんね・・・

要は残ったシミを周りに馴染ませる、そういう事です。

 仕上がりです。

シミの周りに色を入れる事によって周りと馴染み

2枚目の写真よりも目立たなくなりました。

今回の黄変は着用後に適切なお手入れをしていれば防げた可能性が高いです。

我々の仕事は大切なお着物を末長くご愛用いただく為に欠かせないと思っております。

ご着用された直後のお手入れから、変色してしまったシミまでお任せください。 

2016-02-14

お孫さんに着せたい ウールの着物

子供の着物はシミが沢山付いてしまっているケースが多いです。

そして着用する機会も少ないのでどうしてもタンスにしまいっぱなしに・・・

  

そうなるとこのようにシミが変色になってしまいます。

油性、水性で処理した後に薬品で漂白します。

黄変抜きする薬品は大変刺激が強く生地によっては使用できません。

それを見極めるのも大切です。

このウールは薬品を使用しても問題ないので部分的に漂白します。

  

少し残るかと思いましが殆ど分からなく仕上がりました。

タンスにしまいっぱなしは付いている不純物を黄変に変えてしまいます。

シミを残したまましまう事がダメな事は勿論ですが、

タンスにしまいっぱなしもそれと同じくらいよくありません。

タンスの着物は年に数回の陰干しが理想です。

それが叶わない場合は引き出しを開けてもらうだけでも随分変わって来ます。

着物に呼吸をさせてあげてくださいね!

2016-02-07

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