着物の染み抜きおおつき工芸

おおつき日記

2016-07-12

薬品テスト

白い大島紬の袖を解いた状態です。

袖山がクッキリと変色してしまってます。

  
洗って落ちるものではないので漂白していくのですが、その前に大切な事があります。

それは薬品テストです。

今回の大島紬のように先染め(糸を染めてから織る)  の生地は

薬品の使用で色が飛んでしまうと修復不可能になってしまう恐れがあります。

このような白大島の場合は黒色の糸の色が無くなってしまったり

黒色が滲んで来ないかを目立たない生地端でテストしました。

結果薬品に耐えれると判断出来たので漂白していきます。
  
仕上りです。  かなり目立たなくなりました。

( ⚠️ こちらのケースは 袖山のご依頼でしたので 仕立てて中に入る所はそのままです⚠️ )

お客様からお預かりする大切なお着物なので失敗は許されません。

より確実な仕事をするには手間を惜しまず、薬品テストをしてから進めていきます。

薬品テストをした結果で お客様とご相談させて頂き、ご返却になる品物もあります。

その場合 代金は頂戴しておりませんので ご安心くださいね。
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2016-06-19

受け継がれていく宝物 

古い変色が全体に多数出ている初着をお預かりしました。

子供の着物は着る時期が限られます。

なのでどうしてもタンスにしまいっ放しになってしまいます。

結果しまう当時はなかったはずの変色が全体に・・・

よくある事例です。

子供の着物の古い変色を直すには金彩加工や柄足しを

変色の上から施してシミを隠してしまう、という方法もあります。

キレイにはなりますが派手になってしまったりで元の雰囲気が損なわれる事もあります。

今回はなるべく元の状態でのご着用がご希望でしたので

黄変抜きと染色補正のみで加工させていただきました。

ただし古い変色なので完全には落ちない可能性があります、出来る限り頑張ります!

・・・と、お伝えし了承いただいた上での仕事となっております。


仕上りです。100%とはいきませんが着用出来るまでには持って来れたのではないでしょうか?

特に初着などは ご両親やお祖父様、お祖母様が小さい頃着られた思い出のあるものだったり

お客様のお気持ちも強い宝物なので なんとか着て頂けるように 頑張ります!

お客様のお気持ちにも添える様に色々なご提案をさせていただきます。

お気軽にご相談下さいませ。

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2016-06-05

洋服も

シルクのワンピースをお預かりしました。

写真では分かりにくいかもしれませんが脇の部分です。

基本的にシルクの製品は水洗い出来ません。(着物の洗い張りは別です)

ドライクリーニングだけではどうしても汗が残ってしまいます。

そのため汗ジミが黄色く変色してしまいます。

着物と同じ加工法で漂白していきます。

キレイに落ちてくれました。

100%シルクであれば洋服でも着物と同じ感覚で直す事が出来ます。

ただし品質表示がなかったり、化学繊維が含まれていると薬品が使用出来ないケースもあります。

⚠️ 化学繊維は薬品で溶ける事がある為です。

着物に限らず  洋服やタキシード、ネクタイなど お受けできます。

お問い合わせ頂く事も多いのですが、お電話等では判断が難しいので

お持ち込みの場合のみ対応させていただきます。 よろしくお願い致します。
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